全体朝礼

変化の時代に、目的を見失わず前へ進む

1.変化の激しい時代だからこそ、使命を果たす

近年、異常気象や自然災害など、これまでの常識では考えられないような出来事が当たり前のように起こるようになっています。社会や経済を取り巻く環境も大きく変化し、企業にとって決して簡単な状況ではありません。

物価上昇が続く中、企業がコスト上昇分を販売価格へ転嫁できる割合についても、決して十分とはいえない状況にあります。そうした環境の中でも、私たちは日々の仕事を止めることなく、自分たちの使命を果たし、会社として掲げるビジョンを実現していかなければなりません。

大切なのは、環境が変わることを恐れるのではなく、変化を前提として、知恵を出し合いながら対応していくことです。私たちの会社も、厳しい環境だから新しいことに挑戦するのではありません。もともと、常に新しいことに取り組み、変化し続けることが私たちのスタイルなのです。

2.すべての行動の軸となる「目的」を忘れない

今回の講話で特に伝えたいのは、「目的を見失わない」ということです。

世の中では、AIをはじめとする新しい技術によって、必要な情報を簡単に得られるようになりました。その一方で、「なぜ学ぶのか」「何のために取り組むのか」という目的そのものが見えにくくなっているのではないかという話があります。

仕事においても同じです。目標を達成することはもちろん重要ですが、その目標の先にある「何のために」という目的を理解していることが、より重要になります。

高校野球を例に考えてみても、試合を9回から7回に短縮するかどうかという議論には、選手の安全を守るという目的と、伝統や記録を守るという目的、それぞれの考えがあります。どちらを選ぶかによって、判断も結果も変わります。

だからこそ、私たちは目の前の方法だけを見るのではなく、「そもそも何のためにやっているのか」を考えなければなりません。

時代に合わせて変えるべきものは変える。しかし、絶対に変えてはいけないものまで変えてはいけない。その判断の軸になるのが「目的」です。

代表取締役社長河端徽岳

3.自己実現の先にある「貢献」

人にはさまざまな欲求があります。その中でも、自己実現のさらに先に「自己超越」という考え方があります。

自己超越とは、自分自身の成長や達成だけを求めるのではなく、自分以外の誰かのために、自分の力を使うことです。言い換えれば「貢献」です。

お客様のため、仲間のため、そして社会のために、自分には何ができるのかを考える。その姿勢が、結果として自分自身の成長や自己実現にもつながっていきます。

仕事で良い評価をいただいたとき、それを自分一人の成果だと考えるのではなく、周囲の仲間の支えや協力があったからこそ生まれた成果だと考える。そして、その喜びや評価を仲間と共有し、次の力へとつなげていく。

「成果を自分が獲得する」という考え方だけではなく、「周囲に貢献する」という意識を持つこと。この循環が、個人だけでなく組織全体の成長につながります。

4.会社を変えるのは、一人ひとりの「チェンジリーダー」

変化の時代において、会社を変えていくのは社長一人ではありません。

それぞれの事業部、店舗、チームを支えるリーダー一人ひとりが、「チェンジリーダー」として自ら変化を生み出していくことが重要です。

チェンジリーダーとは、単に新しいことを始める人ではありません。会社の目的や価値観をしっかりと理解したうえで、時代に合わせて方法を変え、周囲を巻き込みながら前へ進めていく人です。

そのためには、まず自分自身が変わること。そして、一人で変えようとするのではなく、仲間を巻き込む力を持つことが必要です。

人は、人との出会いや関わりによって大きく変わります。だからこそ、リーダーは目の前の業務を教えるだけでなく、その人が将来どんな人材になっていくのかまで考え、良い影響を与えられる存在であってほしいと思います。

5.「常識」を疑い、小さな変化を見逃さない

変化は、突然大きく起こるとは限りません。

1日で1メートルずれれば誰でも気づきます。しかし、1日1ミリずつずれていけば、なかなか気づくことができません。それでも、積み重なれば、やがて大きな差になります。

仕事も同じです。小さな変化や違和感を見逃さず、「今までこうだったから」という理由だけで判断しないことが大切です。

私たちが「これが常識だ」と思っていることも、時代が変われば常識ではなくなるかもしれません。

だからこそ、目の前の変化を恐れず、これまでのやり方を一度疑ってみる。そして、目的を守りながら、必要な部分を少しずつ変えていく。その積み重ねが、結果として大きな変革につながります。

代表取締役社長河端徽岳 

6.本当の「安定」とは、変化に対応できる力

人は誰しも安定を求めます。しかし、「何も起こらないこと」を安定と考えるなら、今の社会に本当の意味での安定は存在しません。

災害、経済、社会情勢など、何が起こるか分からない時代だからこそ、本当の安定とは「何かが起きても対応できる力」ではないでしょうか。

その力を身につけるためには、挑戦が必要です。挑戦して、うまくいけば成功。うまくいかなければ失敗。しかし、そこで終わりではありません。失敗から修正し、修正することで成長し、成長することで対応力が身につく。

挑戦→失敗→修正→成長→対応力。

この循環を繰り返すことが、個人にとっても会社にとっても、本当の意味での安定につながっていきます。

7.自分の意見を持ち、互いに前進するコミュニケーションを

仕事をするうえで、人とのコミュニケーションは欠かせません。

「嫌われたくない」という気持ちから、自分の本当の意見を言わず、相手に合わせてしまうことがあります。しかし、それでは自分自身を見失ってしまいます。

反対に、自分の状況や感情だけを主張するのも適切ではありません。

大切なのは、自分の意見を持ちながら、相手の立場や会社、店舗、周囲の状況も踏まえて伝えることです。自分も相手も尊重しながら、より良い答えを一緒につくっていく。それが「アサーティブ・コミュニケーション」という考え方です。

自分の意見を伝えることは、対立することではありません。互いの考えを出し合い、理解を深め、組織として前進するための大切な行動です。

8.守るものを見極め、次の成長のために手放す

最後に、「手放すこと」の大切さについても考えてほしいと思います。

人は、失うことが怖いからこそ、今持っているものを強く握りしめてしまいます。しかし、持つ必要のないものまで抱え続けていては、新しいものを受け入れる余裕がなくなります。

もちろん、会社の目的や大切にしている価値観など、決して手放してはいけないものはあります。一方で、古いやり方や固定観念など、次の成長のために手放すべきものもあります。

何を守り、何を変え、何を手放すのか。その判断を一人ひとりが考えながら、変化を恐れず挑戦していく。

目的は変えない。方法は変えていく。

この軸を大切にしながら、一人ひとりが自ら考え、仲間と力を合わせ、変化に対応できる会社をつくっていきたいと思います。

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