ほぼ毎日行うシャンプーは、髪と頭皮の健康を保つ上で非常に重要です。しかし、間違った方法で洗髪を続けていると、薄毛を進行させてしまうおそれがあります。
自分では正しいと思っていても、実は間違った方法で洗髪しているなんてケースは少なくありません。そこで今回は、薄毛予防のための正しい髪の洗い方について詳しく解説します。
今すぐできる洗髪の見直しポイントもお伝えするので、ぜひ参考にしてください。
薄毛の進行を防ぐための正しいシャンプーの仕方

シャンプーは、ただ髪を洗うだけだと思っていませんか?実は、シャンプーの仕方次第で、将来の髪の毛に大きな影響を与えることがあります。
ここでは、薄毛予防のための正しいシャンプーの仕方について解説します。正しいシャンプーの仕方をマスターして、薄毛を防ぎましょう!
ブラッシングで汚れを落とす
髪の毛を濡らす前にブラッシングすることで、髪の毛の絡まりをほぐし、ホコリや汚れを落とします。シャンプーの泡立ちを良くし、洗浄効果を高めるだけでなく、摩擦による頭皮への負担も軽減できます。
目の粗いクシやブラシで、優しくブラッシングしましょう。
ぬるま湯で予洗いする
38度前後のぬるま湯で、髪の毛と頭皮を十分に予洗いします。
約3分間を目安に、シャワーで頭皮全体をしっかり濡らしましょう。
実は、髪の毛に付着した汚れのほとんどは予洗いだけで落とせます。しっかり予洗いすることで、シャンプーの使用量を減らし、頭皮への刺激を抑える効果も期待できます。
シャンプー液をしっかり泡立てる
シャンプー液を手にとり少量の水を加えたら、空気を含ませながら泡立てましょう。しっかり泡立てることで、洗浄成分が均一になり、頭皮への負担を抑えることができます。
適切なシャンプーの使用量は、以下の通りです。
髪の長さ | シャンプーの使用量 |
---|---|
ショートヘア | 1プッシュ半(およそ5ml) |
ミディアムヘア | 2プッシュくらい(およそ6ml) |
ロングヘア | 3プッシュくらい(およそ10ml) |
シャンプーの量が多すぎると、すすぎに時間がかかるだけでなく、すすぎ残しも生じやすいです。洗い足りないと感じるときは、シャンプーの使用量を増やすのではなく、2度洗いしましょう。
優しく洗う
シャンプーをしっかり泡立てたら、指の腹を使って、頭皮を優しくマッサージするように洗います。
爪を立てたり、ゴシゴシと強く洗うのは厳禁です。頭皮を傷つけ、抜け毛や炎症を引き起こす要因になりかねません。指の腹を使って、頭皮の毛穴汚れを押し出すようなイメージで、優しく丁寧に洗いましょう。
すすぎはしっかり行う
シャンプー液が頭皮に残らないよう、しっかりすすぎます。シャンプーの泡が消えても、頭皮にシャンプー成分が残っている場合があります。シャンプー液のすすぎ残しは、頭皮トラブルの原因になりかねません。
すすぎ時間は、シャンプー時間の倍くらいの時間が目安です。「十分すぎるかな?」と思うくらい、しっかりすすぎましょう。
トリートメントを使用する
髪の乾燥やダメージが気になる場合は、シャンプー後にトリートメントをプラスするのもおすすめです。
トリートメントには、髪の表面を保護し、潤いを与える効果があります。傷みやすい毛先を中心に優しく揉み込むように塗布しましょう。トリートメントのすすぎ残しがあると、頭皮トラブルの要因になりかねません。トリートメントは頭皮を避け、できるだけ髪のみに塗布しましょう。
シャンプー後の正しいセルフケア

せっかく正しい方法でシャンプーしても、シャンプー後のケアを怠ると、薄毛を進行させてしまうおそれがあります。
ここでは、シャンプー後の正しいセルフケアを紹介します。
育毛剤を使う
育毛剤は、頭皮環境を整え発毛促進の効果が期待できます。薄毛が気になる方は、日々のケアにぜひ取り入れたいアイテムです。
シャンプー後に育毛剤を使用する際は、清潔なタオルで頭皮と髪の水分を優しく拭き取ります。育毛剤を頭皮に直接塗布し、指の腹で優しくマッサージするように、育毛剤を頭皮全体になじませましょう。マッサージによる血行促進効果も期待できます。
なお、使用量や使用方法は、説明書に記載されている適量を守りましょう。
アウトバストリートメントを使う
アウトバストリートメントは、髪の表面を保護し、ダメージを補修する効果があります。育毛剤と併用することで、より効果的な薄毛ケアが期待できます。
一般的なアウトバストリートメントは、頭皮を避け髪の毛に使用します。手のひらに適量取り、毛先を中心に優しく揉み込むように塗布しましょう。ドライヤーの熱から髪を保護する効果も期待できるため、シャンプー後に使用するのがおすすめです。
育毛剤とアウトバストリートメントを併用する場合は、育毛剤を先に頭皮に塗布した後、アウトバストリートメントを髪につけるのが基本です。育毛剤とアウトバストリートメントの併用に不安がある場合は、メーカーに問い合わせてみましょう。
ドライヤーの正しい使い方を覚える
濡れた髪は、キューティクルが開いておりダメージを受けやすい状態です。また、濡れた頭皮は雑菌が繁殖しやすく、長時間放置すると頭皮環境を悪化させる要因になりかねません。
シャンプー後は、できるだけ早くドライヤーで乾かすことをおすすめします。ドライヤーを使う際のポイントは、以下の通りです。
ドライヤーのポイント
- ドライヤーを使う前に、清潔なタオルでしっかりと水分を拭き取る
- ドライヤーは頭皮から、15cm以上離して使用する
- 同じ場所に温風を当て続けないように、ドライヤーを振りながら乾かす
- 髪の根元、特に頭皮に近い部分から乾かす
- 仕上げに冷風を当て、キューティクルを引き締める
髪のボリュームを出したい場合は、指で髪をかき上げながら、根元にドライヤーを当てることでボリュームアップ効果が期待できます。
薄毛を予防するためのシャンプーの選び方

毎日のように使用するシャンプーは、正しい方法で洗うことはもちろん、適切なものを選ぶことも必要です。以下では、薄毛が気になるならぜひ知っておきたい、適切なシャンプーの選び方を紹介します。
洗浄力が強すぎないタイプ
洗浄力が強すぎるシャンプーは、頭皮に必要な皮脂まで洗い流してしまい、乾燥や炎症を引き起こす可能性があります。乾燥した頭皮は、バリア機能が低下し、外部からの刺激を受けやすい状態です。その結果、薄毛を進行させてしまうことにつながります。
頭皮の乾燥を招きやすい洗浄成分は、高級アルコール系や石けん系のシャンプーです。洗浄力が高く、泡立ちが良いのが特徴ですが、刺激が強い傾向があります。抜け毛や薄毛が気になる場合は、使用を控えるのが賢明です。
代表的な成分は、以下の通りです。
洗浄力が強いシャンプーの成分
シャンプーの種類 | 成分 |
---|---|
高級アルコール系 | ラウリル硫酸ナトリウム ラウレス硫酸アンモニウム ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸エステル塩 など |
石けん系 | 石けん素地 カリ石けん素地 脂肪酸ナトリウム 脂肪酸カリウムなど |
一方、抜け毛や薄毛が気になる方におすすめしたいのは、アミノ酸系のシャンプーです。洗浄力がマイルドで、頭皮への刺激が少ないのが特徴です。頭皮に必要な潤いを残しながら、優しく汚れを落とします。
アミノ酸系シャンプーに含まれる代表的な成分は、以下の通りです。
おすすめのシャンプーの成分
シャンプーの種類 | 成分 |
---|---|
アミノ酸系 | ココイルグルタミン酸TEA ラウロイルメチルアラニンNa ラウロイルサルコシンNa ココイルメチルタウリンNaなど |
同じアミノ酸系シャンプーでも、配合されているアミノ酸の種類によって使用感や効果が異なります。実際に使用してみて、自分に合うシャンプーを見つけましょう。
ノンシリコンタイプ
シリコンは、髪の表面をコーティングし、指通りを良くする成分です。しかし、頭皮にシリコンが蓄積すると、毛穴を詰まらせ、頭皮環境の悪化につながるおそれがあります。薄毛が気になる人は、ノンシリコンシャンプーを選びましょう。
特に育毛剤を使用している場合は、シリコンが育毛剤の浸透を妨げる可能性があります。ノンシリコンシャンプーを使うことで、育毛剤の効果を最大限に引き出すことが期待できます。
ただし、ノンシリコンシャンプーは、洗い上がりの髪がきしむことがあります。気になる場合は、ノンシリコンのコンディショナーやトリートメントを併用しましょう。
頭皮トラブルが気になるなら医薬部外品
頭皮のかゆみ、フケ、炎症などのトラブルがある場合は、医薬部外品のシャンプーがおすすめです。医薬部外品のシャンプーは、抗炎症作用、抗真菌作用、血行促進作用など、頭皮トラブルに効果的な有効成分が配合されています。炎症やかゆみを抑えて、頭皮を健やかな状態に導きます。
医薬部外品のシャンプーは、ご自身の症状に合った有効成分が配合されているかを確認して選びましょう。
症状 | 代表的な有効成分 |
---|---|
かゆみ | グリチルリチン酸ジカリウム ピロクトンオラミン など |
フケ | ミコナゾール硝酸塩 オクトピロックス など |
炎症 | グリチルリチン酸ジカリウム など |
パッケージに「医薬部外品」と明記されているシャンプーは、厚生労働省が認可した有効成分が配合されており、特定の効果・効能が認められている証拠です。
まとめ
日々のシャンプーを見直すことは、薄毛予防の第一歩として非常に重要です。しかし、セルフケアだけでは改善が難しいと感じる方も多いのではないでしょうか?
薄毛の原因は様々で、遺伝や生活習慣、ストレスなど、複合的な要因が絡み合っているケースがほとんどです。もし、薄毛が進行しているように感じるなら、発毛サロンを利用するのも1つの方法です。
発毛サロンでは、専門の知識と技術を持ったスタッフが、一人ひとりの頭皮の状態や薄毛の原因を丁寧に分析し、最適なケアプランを提案してくれます。セルフケアではマネできない、より効果的な発毛・育毛が期待できるでしょう。