・薄毛と睡眠の関係性
・睡眠の質を高めて薄毛を防ぐ対策
・薄毛は専門家に相談するのがおすすめな理由
毎朝、鏡を見るたびに気になる生え際や頭頂部。
「最近、なんだか抜け毛が増えた気がする…」そんな悩みを抱えていませんか?
もしかしたら、その原因は「睡眠不足」にあるかもしれません。実は、髪の毛の成長と健康には、睡眠が深く関係しています。
この記事では、なぜ睡眠不足が薄毛につながるのか、そのメカニズムを詳しく解説します。今日から実践できる睡眠と髪のための対策もご紹介するので、ぜひ参考にしてください。髪の悩みを解決し、健康的で豊かな髪を取り戻しましょう!
なぜハゲる?睡眠不足によって薄毛になる原因とは?

睡眠は、単に体を休めるだけの時間ではありません。髪の毛の成長や修復といった、体内の重要なプロセスが行われる欠かせない時間でもあります。
睡眠不足が続くと、この大切なプロセスが阻害され、薄毛へとつながってしまう可能性があります。睡眠不足と薄毛の関係性について一緒に確認しましょう。
1.成長ホルモンの分泌不足が髪の成長を妨げる
髪の毛は、毛根の奥にある毛母細胞が細胞分裂を繰り返すことで成長します。この細胞分裂を活発にするために不可欠なのが、成長ホルモンです。
成長ホルモンは、主に睡眠中、特に深いノンレム睡眠の間に多く分泌されます。
- 睡眠時間が短く、ノンレム睡眠の時間が短い
- 睡眠が浅く、深い睡眠に至っていない
上記のような状態が慢性的に続くと、毛髪の成長に必要な成長ホルモンの分泌量が不足してしまいます。結果として、髪が十分に成長する前に抜け落ちてしまったり、新しく生えてくる髪が細く弱々しくなってしまったりするとされています。
慢性的なこの状態が続いてしまうと、全体的なボリュームが失われ、薄毛が進行してしまうことになりかねません。
2.血行不良が頭皮に栄養を届けない
睡眠不足は、自律神経のバランスを乱す原因となります。
自律神経は、血管の収縮・拡張をコントロールしており、バランスが乱れると血行が悪くなることがあります。
- リラックス状態:副交感神経が有意な状態で血管が広がっている
- 興奮状態や緊張状態:交感神経が優位な状態で血管が収縮されている
睡眠不足状態は、交感神経が優位な状態となるため、頭皮などの毛細血管の血流が悪くなりやすくなります。
健康な髪の毛を育てるには、毛根に十分な栄養と酸素を届けることが欠かせません。これらは血液によって運ばれるため、頭皮の血行が悪くなると、毛母細胞へ必要な栄養が行き届かなくなります。
栄養不足の毛根からは、細く弱い髪しか生えません。さらに、毛母細胞そのものの活動が低下し、薄毛を加速させてしまいます。
3.ストレスの増加が薄毛を加速させる
睡眠不足は、心身に大きなストレスを与えます。ストレスは、コルチゾールなどのストレスホルモンの分泌を促し、さらに自律神経の乱れを引き起こします。
ストレスホルモンは、髪の成長に必要なホルモンのバランスを崩すことがあります。特に女性の場合、ホルモンバランスの乱れは薄毛を引き起こす大きな要因の1つです。
また、ストレスは免疫力も低下させます。円形脱毛症のように、自己免疫疾患が原因で起こる薄毛のリスクを高める可能性も指摘されています。
ストレス自体が薄毛の直接的な原因になることもありますが、睡眠不足によるストレスは、すでに進行している薄毛をさらに悪化させかねません。
5.髪のダメージ修復が追いつかない
日中、私たちの髪は紫外線、乾燥、摩擦など様々なダメージを受けています。睡眠中は、これらのダメージを修復し、髪の健康を維持するための重要な時間です。
しかし、睡眠不足が続くと、髪や頭皮の細胞の修復が十分に行われません。傷んだ髪が修復されずに放置されると、切れ毛や枝毛が増え、見た目のボリュームダウンにもつながります。
さらに、頭皮のターンオーバーも乱れ、フケやかゆみなどの頭皮トラブルを引き起こし、薄毛の温床を作ってしまうことも。
睡眠の質を高めて薄毛を防ぐ対策とは?

睡眠不足が髪に悪いとわかっていても、「なかなか眠れない」「忙しくて睡眠時間が取れない」という方もいるでしょう。ここでは、睡眠の質を高め、薄毛を防ぐための具体的な対策をご紹介します。
1.睡眠環境を整える
質の良い睡眠は、快適な環境から生まれます。以下を参考に、寝室のリノベーションをしましょう。
光を遮断する
寝室はできるだけ暗くしましょう。遮光カーテンを使ったり、寝る前にスマホやPCのブルーライトを避けるのが大切です。ブルーライトは、睡眠を促すメラトニンの分泌を抑制します。
温度と湿度を最適に
より良い睡眠を確保するには、温湿度まで意識することが大切です。具体的には、室温と湿度を以下のように保つようにしましょう。
- 夏場:26℃前後、湿度50~50%
- 冬場:20℃前後湿度は50〜60%
静かで快適な空間に
騒音を避け、必要であれば耳栓を活用しましょう。アロマディフューザーでリラックス効果のある香りを漂わせるのもおすすめです。
寝具を見直す
より良い睡眠を確保するには、寝具が自分の体に合っているかも大切となります。具体的には、枕やマットレスが体に合っているか確認しましょう。寝返りが打ちやすい、適度な硬さの寝具を選ぶのが重要です。
2.就寝前の習慣を改善する
スムーズな入眠と質の良い睡眠のために、就寝前の過ごし方を見直しましょう。
入浴でリラックス
就寝の1〜2時間前に、38〜40℃程度のぬるめのお湯にゆっくり浸かるのがおすすめです。体が温まり、その後の体温が下がるタイミングで自然な眠気が訪れます。
カフェイン・アルコールを控える
寝る前のカフェインには覚醒作用があります。アルコールは一時的に眠気を誘っても、睡眠の質を低下させます。
軽いストレッチや瞑想
激しい運動は避け、リラックスできる軽いストレッチや深呼吸、瞑想などを取り入れるのもおすすめです。心身の緊張がほぐれ、入眠しやすくなります。
デジタルデトックス
寝る前の1時間はスマホやテレビ、パソコンなどの使用を避けましょう。脳が興奮し、眠りにくくなります。
3.日中の生活習慣で「体内時計」を整える
体内時計が乱れると、睡眠の質が低下します。日中の過ごし方にも気を配りましょう。
決まった時間に起きる・寝る
休日もできるだけ同じ時間に起きる習慣をつけることで、体内時計が整います。
朝に光を浴びる
起きたらすぐにカーテンを開け、太陽の光を浴びましょう。体内時計がリセットされ、覚醒モードに切り替わります。
適度な運動
日中に適度な運動を取り入れると、夜に心地よい疲労感が生まれ、深い眠りにつながります。ただし、寝る直前の激しい運動は避けましょう。
バランスの取れた食事
毎日の食事は、髪の健康だけでなく、睡眠にも良い影響を与えます。特に、トリプトファン(セロトニンの材料)を多く含む乳製品、大豆製品、ナッツなどを意識的に摂ると良いでしょう。
髪と頭皮のためのセルフケアも大切

睡眠の質を高めることに加え、髪と頭皮への直接的なケアも重要です。
正しいシャンプー方法で、頭皮を清潔にたもちましょう。シャンプーを選ぶ際は、洗浄力が強すぎるものは避け、アミノ酸系やノンシリコンなど、頭皮への負担が少ないものを選びましょう。
また、シャンプー方法にも注意が必要です。シャンプーはしっかり泡立ててから頭皮に乗せ、指の腹で優しくマッサージするように洗います。すすぎ残しがないよう、時間をかけて丁寧に洗い流しましょう。
薄毛が気になり出したら、育毛剤を活用するのもおすすめです。市販の育毛剤には、血行促進成分や保湿成分などが配合されています。睡眠の改善と併せて使用することで、より効果的な薄毛対策が期待できます。
睡眠不足は生活習慣の乱れを誘発しかねる

睡眠不足が薄毛に繋がるメカニズムは多岐にわたりますが、単一の原因ではなく複数の要因が絡み合っていることがほとんどです。
例えば、睡眠不足が続くと食欲を増進させるホルモンが増え、逆に食欲を抑えるホルモンが減るため、無性に高カロリーなものを食べたくなりませんか?このような食生活の乱れは、髪の成長に必要な栄養素の不足を招き、薄毛をさらに加速させます。
また、睡眠不足は判断力や集中力の低下を引き起こし、日中のストレスを増大させがちです。ストレスは、頭皮の血行不良を引き起こすだけでなく、炎症や皮脂の過剰分泌を招き、毛穴の詰まりや頭皮環境の悪化に直結します。つまり、睡眠不足が引き金となり、他の薄毛要因を呼び込んでしまう「負のスパイラル」に陥る可能性があります。
この負のスパイラルを断ち切るためには、単に睡眠時間を増やすだけでなく、睡眠の質を高め、日中の生活習慣全体を見直すことが不可欠です。
一見、髪とは関係なさそうに見える日々の行動が、実は深く薄毛と繋がっていることを理解し、総合的なケアを心がけましょう。
もし髪の毛が薄いと感じたら専門家へ相談を
睡眠の質を高める努力は、薄毛対策において非常に重要です。日々の実践を続けることで、髪の状態が良い方向に変わっていくことを実感できるでしょう。
しかし、「色々な対策を試したけれど、思うように改善しない」「薄毛の進行が早く不安」「薄毛の原因が自分で判断できない」と感じるなら、一人で抱え込まず、ぜひ薄毛の専門家に相談するのをおすすめします。
発毛サロンでは、独自の専門技術や機器を用いた施術で、頭皮環境の改善や発毛促進を目指せます。専門家による適切な診断とアドバイスは、あなたの薄毛改善に向けた、より確実な一歩となるでしょう。
まとめ
「睡眠不足」は、成長ホルモンの減少、血行不良、ストレスの増加、髪の修復機能の低下など、様々な経路で薄毛につながる可能性があります。
しかし、これは決して解決できない問題ではありません。
今日からできる睡眠環境の整備、就寝前の習慣改善、日中の生活習慣の見直し、そして正しいヘアケアを実践することで、髪の健康は大きく変わります。
もしセルフケアだけでは限界を感じたり、より早く効果を実感したい場合は、専門家の力を借りることも検討してください。あなたの髪の未来は、今のあなたの行動にかかっています。諦めずに、健やかな髪と心を取り戻しましょう。