湯シャンでハゲるって本当?抜け毛が増える原因と向いてる人・向かない人を解説

湯シャンでハゲるって本当?抜け毛が増える原因と向いてる人・向かない人を解説

湯シャン(お湯だけ洗髪)で髪の毛が増えるといった話を聞いたことはありませんか?しかし、一方で痒みや頭皮の臭いが気になり、できないという人は少なくありません。

実際に、湯シャンのみの生活をすることで、当院対して皮脂・整髪料の残りや炎症の悪化をしてしまい、“合わない条件”が重なると頭皮環境が乱れ、結果的に抜け毛が増えたように感じた人も来店しています。

この記事では、話題の湯シャンについて髪の毛への影響を詳しく解説します。

湯シャンとは?シャンプーをやめる目的と基本

湯シャンとは?シャンプーをやめる目的と基本

湯シャンは、シャンプーを使わず“ぬるま湯+指の腹”で頭皮を洗う方法です。狙いは「刺激を減らす」「洗いすぎによる乾燥を避ける」などですが、洗浄力は下がるため向き不向きがあります。

湯シャンの定義

では、話題でもある湯シャンとはどのような定義を言うのでしょうか。湯シャンは、お湯のみで髪の毛を洗い流す頭皮ケアの一つです。シャンプー剤を使わず、予洗い・頭皮マッサージ・すすぎで汚れを落とします。

特に、湯シャンを行う上で重要と言われてるが“時間”です。

予洗い含めて、通常のシャンプーより長い時間をかけて頭皮全体を指の腹でマッサージしながら洗い流す必要があります。短いシャワーだけだと洗い残しが増えやすく、その人のテクニックによって、頭皮の清潔度合いが左右されやすい洗い方です。

湯シャンが「直接ハゲる」わけではない

湯シャンが「直接ハゲる」わけではない

湯シャンは合う人には刺激を減らすメリットがありますが、合わない人が続けると皮脂や汚れが残りやすく、フケ・かゆみ・臭いなどのトラブルにつながることも。頭皮状態で判断しましょう。

「湯シャン=薄毛」の誤解が生まれやすいポイント

抜け毛は季節・体調・ストレスでも増減します。湯シャン開始のタイミングと重なると「湯シャンのせい」と結論づけがちです。また、洗浄不足で髪が束になり、抜け毛が目立って“増えたように見える”こともあります。

また、さらに湯シャンでは、皮脂が取りきれないため、通常のシャンプーより抜け毛がそのまま髪の毛に絡みついたままになってしまうことがあります。

そのため、次の機会にシャンプーを使って洗うと、頭皮に残留していた抜け毛が一緒に抜けるため、通常より抜け毛が増えた感じやすいのです。

湯シャンで「抜け毛が増えた」と感じる主な原因

湯シャンで「抜け毛が増えた」と感じる主な原因

前述した通り、湯シャンが原因で、薄毛になる可能性は少ないです。

しかし、誤った湯シャン方法や湯シャン自体が合っていない人が継続してしまうと、“頭皮環境の乱れ”や“見え方”の問題で起きることが多く結果として抜け毛が増えてしまうこともあります。

1.皮脂分泌が多い人が湯シャンのみにしてしまう

湯シャンはそもそも、シャンプー剤による洗浄力が強く、頭皮が乾燥してしまう人に向いている頭皮ケア方法です。そのため、頭皮の皮脂量が湯シャンのみで過ごしてしまうと、お湯だけでは洗浄が追いつかず、酸化した皮脂が臭い・かゆみにつながります。

酸化した皮脂は、頭皮の常在菌を異常に繁殖させる原因となり、結果として頭皮の痒みや湿疹を引き起こして、抜け毛を引き起こします。

ベタつきが続くなら、しっかりとシャンプーで頭皮をケアすることも重要となります。

2.整髪料・オイル・ワックスをつけた日も湯シャンのみ

整髪料やオイルなどは、油分であり、お湯のみでは洗い流すことが難しいです。そのため、整髪料を使った日は、油分を洗い流すあすことができる成分が含まれたシャンプーを使用して、ワックスの油分を洗い流す必要があります。

これらを行わず、湯シャンのみで生活すると、髪の毛や頭皮についた整髪料が十分に洗い流すことができず、かゆみやフケが出やすくなります。

3.フケ・かゆみ・赤みがあるのに続けてしまう

フケ・かゆみが強い場合、脂漏性皮膚炎などの可能性があります。特に、湯シャンを押す人は、頭皮が「皮脂でベタベタしてもしばらくすると落ち着く」など提唱する人もいますが、頭皮環境を考えるとおすすめできません。

湯シャンのみで不快感(におい、かゆみ、赤み)などが生じる場合は、抜け毛が増える原因となりますので、注意しましょう。

あなたは湯シャンに向いている?向いてない?セルフチェック

本記事では、自分が湯シャンに向いているかどうか確認できるように、設問を用意いたしました。こちらの設問を参考に、自分の頭皮が湯シャンに向いているかどうか判断しましょう。

A:湯シャンに向いている可能性が高い(乾燥・刺激タイプ)

  1. 洗髪後、頭皮がつっぱる/乾燥しやすい
  2. シャンプー後にかゆみ・ヒリつきが出やすい
  3. フケは「白くて粉っぽい」タイプが出やすい
  4. 皮脂よりも乾燥のほうが気になる
  5. 整髪料(ワックス・オイル)をほとんど使わない
  6. 汗をかく機会が少ない(運動習慣が少ない/室内中心)
  7. 頭皮のベタつきや臭いは普段あまり気にならない
  8. 髪が細く、洗浄力が強いシャンプーだときしみやすい

B:湯シャンに向いていない可能性が高い(皮脂・残留・炎症タイプ)

  1. 夕方になると頭皮の臭いが気になることが多い
  2. 頭皮がベタつきやすい/脂性肌寄りだと思う
  3. スポーツ・外仕事などで汗をかく日が多い
  4. ワックス・スプレー・ヘアオイルを週3回以上使う
  5. 頭皮に赤み・湿疹っぽい部分がある
  6. フケが「黄色っぽい/湿っている」ことがある
  7. かゆみが強く、つい掻いてしまうことがある
  8. 頭皮にニキビ(できもの)ができやすい

判定の目安

  • Aが5個以上 & Bが0〜2個 → 湯シャン向きの可能性あり
  • Bが3個以上 → 湯シャン単独は不向きの可能性
  • Bが5個以上 → 湯シャンは中断検討。赤み/湿ったフケ/強いかゆみがある場合は皮膚科相談も視野に

あくまでセルフチェックであるため、こちらの判断のみを鵜呑みにせず、頭皮トラブルなどが生じている場合は、必ず医療機関で診察しましょう。

正しい湯シャンのやり方とは?

正しい湯シャンのやり方とは?

湯シャンは「予洗い」と「すすぎ時間」が命です。短時間で済ませるほど洗い残しが増え、トラブル化しやすくなります。

STEP
事前ブラッシング

洗う前にブラッシングで髪表面の汚れを浮かせ、絡まりを減らします。これだけで“まとまって抜ける”印象も軽減しやすいです。髪が濡れてからの強いブラッシングは切れ毛の原因になるので避けましょう。

STEP
ぬるま湯で“すすぎ時間”をしっかり取る

目安は3〜5分かけて頭皮全体を流すイメージ。温度は熱すぎない人肌程度が基本で、目安として37〜38℃を推奨する例もあります。熱い湯は乾燥を招きやすいです。

STEP
指の腹で頭皮を動かす

爪を立てると微細な傷ができ、かゆみや炎症のきっかけになります。指の腹で頭皮を“こする”より“動かす”感覚で洗います。力は弱めでOK。洗った後にヒリつくなら、圧が強すぎるサインです。

STEP
洗い残しが出やすい部位は入念に

生え際、耳の後ろ、襟足は皮脂が残りやすい“盲点”です。ここを丁寧に洗うだけで臭いが改善する人もいます。シャワーを当てる角度を変え、指で地肌を確認しながら流すと失敗しにくいです。

STEP
ドライヤーでしっかり乾かす

濡れたまま放置すると、頭皮が冷えたりムレたりして不快感が出やすいです。タオルで水分を優しく取り、ドライヤーは頭皮→髪の順で。熱を当て続けず、距離を取りながら乾かすのがコツです。

湯シャンのみよりシャンプーとの「併用」が合うケース

湯シャンのみで生活する人が合う人は実は少ないのが現実です。そのため、湯シャンを行ってみたい人は、頭皮タイプに合わせて「湯シャン+シャンプー」の比率を調整しましょう。

週何回かシャンプーを使う

  • 乾燥寄り→週1回
  • 普通肌→週2回
  • 脂性寄り→2日に1回

このような形で、シャンプーを使う日と使わない日のバランスをとることで、過度に頭皮を乾燥しすぎないこともできます。

整髪料を使った日は必ずシャンプーにする

前述でもお伝えしましたが、ワックスやオイルは湯シャンのみで洗い流すのはかなり難しいです。

そのため、整髪料を使った日は、湯シャンだけだと残りやすいので併用がおすすめです。これだけでも臭い・かゆみが落ち着くケースは多いです。

頭皮の乾燥が気になる場合は、シャンプーにこだわる

これまで湯シャンについて解説しましたが、頭皮の乾燥が気になる人は、いきなり湯シャンのみにするのではなく、自分の頭皮にあったシャンプーを選ぶことから始めてみましょう。

乾燥しやすい人は、洗浄力が強すぎるタイプで悪化することがあります。頭皮が荒れやすいなら“マイルド寄り”を軸に選ぶのが無難。フケ・かゆみが強い場合は抗真菌成分入りが推奨されることもあります。

頭皮別のシャンプーの選び方

頭皮タイプ目安の状態(よくある悩み)おすすめシャンプーの方向性成分・タイプ例
乾燥肌・敏感肌つっぱる
粉フケ
ヒリつき
低刺激・保湿重視無香料・低刺激
保湿系
マイルド洗浄
普通肌大きな悩みは少ないバランス型“スカルプケア”表記の中でも刺激が強すぎないもの
脂性肌ベタつき
臭い
夕方ぺたんこ
適度な洗浄力+頭皮をさっぱり皮脂
臭いケア系
スカルプ系
整髪料・皮膜残りベタつき
かゆみ
泡立ちが悪い
週1〜2回だけ“クレンジング寄り”を併用クレンジング
クリアリング系
乾燥+かゆみかゆいが赤みは少ない無香料+刺激要因を減らす無香料(fragrance-free)
敏感肌向け
フケ
(頭皮のカビ疑惑)
フケが多い
かゆみ
臭い
薬用(抗真菌・抗フケ)タイプケトコナゾール
亜鉛ピリチオン
サリチル酸
硫黄
など“有効成分”入り
脂漏性皮膚炎疑惑赤み
湿ったフケ
強いかゆみ
抗真菌シャンプー中心+必要なら皮膚科抗真菌系
(例:ケトコナゾール等)
頭皮トラブルが強いしみる
掻き壊し
出血
まず受診優先“治す目的”は医療で判断

よくある質問(FAQ)

不安が強いポイントを先回りして解消します。セルフ判断に迷う場合は「症状の有無」で考えるとブレにくいです。

湯シャンは毎日やっていい?

毎日でも構いませんが、脂性肌や整髪料使用日は洗浄不足になりやすいです。臭い・ベタつきが出るなら湯シャン単独にこだわらず、週数回シャンプー併用へ切り替えるのがおすすめです。

何℃くらいがいい?

目安は人肌程度で、37〜38℃のぬるま湯が推奨される例があります。熱すぎると乾燥しやすく、冷たすぎると汚れが落ちにくいので、季節と頭皮状態で微調整しましょう。

女性でも湯シャンで薄毛になる?

性別よりも「皮脂量・整髪料・頭皮トラブルの有無」が影響します。女性でも脂性肌・汗が多い人はベタつきが出やすい一方、乾燥肌の人は刺激が減って楽になる場合もあります。

整髪料を使った日も湯シャンでOK?

基本はおすすめしません。整髪料が残ると臭い・かゆみにつながりやすいです。最低でもその日はシャンプー併用にする、もしくは整髪料を頭皮につけない工夫をすると失敗しにくいです。

フケ・かゆみがある時はやめた方がいい?

湿ったフケ、赤み、強いかゆみがあるなら中断・見直し推奨です。脂漏性皮膚炎では抗真菌シャンプー等が治療選択肢になるため、自己流で我慢せず皮膚科相談も検討してください。

どのタイミングで専門家に相談すべき?

  • 赤みや痛み
  • 掻かないと気が済まないぐらい頭皮が痒い
  • フケが出る
  • 臭いが強い
  • 抜け毛が急に増えた
  • 生え際/頭頂部が薄くなってきた

このあたりの症状がある場合は、早めに医療機関を受診しましょう。

まとめ

湯シャンで「ハゲる」と感じる背景には、洗浄不足・整髪料残り・炎症などが絡むことが多いです。

乾燥肌には合う場合もありますが、脂性肌やフケ・赤みがある人は悪化しやすいので要注意です。まずは正しい手順で試し、違和感が続くなら「併用」に切り替えるのが現実的です。症状が強い場合は皮膚科相談も視野に入れてください。