街を歩いていると、多くの人がヘアカラーしているのが分かります。
など、人によってヘアカラーする理由はさまざまです。
しかし、ヘアカラーによって髪の毛や頭皮に悪影響を及ぼすことはないのでしょうか?特に、日ごろから薄毛や抜け毛が気になる方の場合、不安に思う方も多いでしょう。
そこで今回は、ヘアカラーが髪の毛や頭皮に与える影響について解説します。また、ヘアカラーでハゲないための対策についても紹介するので、ぜひ参考にしてください。
ヘアカラーはハゲる?ヘアカラーが髪の毛や頭皮に与える影響とは
ヘアカラー製品自体には、薄毛や抜け毛を直接引き起こす原因になるような成分は含まれていません。しかし、薬剤が含まれているヘアカラーを使用することで、髪の毛や頭皮に悪影響を及ぼすおそれはあります。
ここでは、ヘアカラーが髪の毛や頭皮に与える影響について詳しく解説します。
ヘアカラーの影響その①:髪の毛が傷む
ヘアカラーに含まれる成分により、強制的にキューティクルが開かれ、毛髪の85〜95%を占めるコルテックス領域まで影響を与えることでカラー剤を浸透させます。ヘアカラーの仕組み上、髪の毛が傷むのは仕方がないと言えるでしょう。
外側から髪を守るのがキューティクルの役割です。水分が多く含まれるコルテックスは、髪の内部から髪の毛にコシや強度を与えてくれます。ヘアカラーすることで、キューティクルとコルテックスの両方にダメージを与えることになり、結果的に髪の毛が傷んでしまいます。
キューティクルがはがれている状態が続くと、水分が失われるだけでなく、髪を構成する成分であるたんぱく質まで流出しかねません。髪が傷むだけでなく、髪がやせ細りハリやコシもなくなり、枝毛や切れ毛が増えてしまいます。
髪の毛が細くなると髪全体のボリュームが減り、髪の毛の量は変わっていないにもかかわらず、ハゲているように見えてしまうことも考えられます。
ヘアカラーの影響その②:頭皮の毛穴詰まりを引き起こす
髪の毛をきれいに染めるためには、髪の根元近くまでカラー剤を塗布する必要があります。どんなに気を付けていても、頭皮にカラー剤が付着してしまうことはあるでしょう。
カラー剤が頭皮へ付着し、毛穴に詰まると薄毛や抜け毛を引き起こす要因となります。頭皮の毛穴が詰まっていると、雑菌が繁殖しやすいです。頭皮環境が悪化することで、皮脂の増加や血行不良を引き起こしかねません。
皮脂の過剰分泌により、毛穴詰まりをより悪化させてしまうことも考えられます。さらに、頭皮が血行不良の状態では、髪の毛に十分な栄養を届けられなくなり、抜け毛や薄毛を引き起こすおそれが高まります。
ヘアカラーの際は、なるべく頭皮にカラー剤がつかないように気を付けましょう。
ヘアカラーの影響その③:頭皮の乾燥や炎症を引き起こす
頭皮にカラー剤が付着すると、毛穴が詰まるだけではなく、頭皮の乾燥や炎症を引き起こすことも考えられます。
頭皮が乾燥や炎症を起こしていると、皮膚は外的刺激から守ろうとして肌のターンオーバーを急速に進めようとします。ターンオーバーとは、古い角質層がはがれ落ち、新しい皮膚へと生まれ変わることです。肌や頭皮の表面である「表皮」は、一定のサイクルで生まれ変わります。
急速にターンオーバーが進むと、古い角質層がはがれないうちに、新しく作られた未成熟な角質層が重なっていき「重層化」を起こします。肌の重層化は、頭皮の毛穴詰まりなど頭皮環境を悪化させる要因です。頭皮環境が悪化することで、抜け毛が増えてしまうこともあるでしょう。
ヘアカラー後に、頭皮のかゆみやフケがでる場合などは頭皮環境が悪化しているおそれがあるため注意が必要です。
ヘアカラーの影響その④:皮膚炎を引き起こす可能性がある
ヘアカラーに含まれる薬剤には、皮膚炎を引き起こすおそれがあります。代表的なヘアカラーによる皮膚炎には「アレルギー性接触皮膚炎」と「刺激性接触皮膚炎」の2つがあります。
ヘアカラーにより何かしらの異変を感じた場合は、以下を参考にしてください。
【アレルギー性接触皮膚炎】
ヘアカラーの中には、頭皮にアレルギー反応を引き起こす成分が含まれている場合があります。
アレルギー性接触皮膚炎とは、肌に触れた物質に対して人間の免疫システムが働き、「有害」と認識した際に発症する皮膚の炎症のことです。アレルギー性接触皮膚炎の症状として、頭皮の赤みや腫れ、かゆみなどがあげられます。水ぶくれになったり、頭皮がただれたりなど重症化するケースも少なくありません。
ヘアカラーのアレルギー性接触皮膚炎を防ぐためには、以下の点に注意しましょう。
- ヘアカラーの前には、必ずパッチテストを実施する
- ノンジアミンタイプのヘアカラーを使用する
- 事前に頭皮を保護するクリームやトリートメントを塗布する
- ヘアカラー後は、頭皮のカラー剤をしっかり洗い流す
- ヘアカラーを頻繁にしない
【刺激性接触皮膚炎】
刺激性接触皮膚炎は、強い刺激物質に触れてしまった際や摩擦や熱など機械的・物理的刺激によってひき起こされる炎症反応です。免疫系を介さない炎症反応で、アレルゲンに対する免疫反応は関与していません。
刺激性接触皮膚炎の症状には、かゆみや湿疹、かぶれなどがあげられます。刺激性接触皮膚炎を発症した場合、まず原因物質を特定することが必要です。原因物質が特定できたら、原因物質から接触を断つことが基本的な対処法になります。かゆみやかぶれを和らげるための塗り薬や内服薬もあります。
アレルギー性接触皮膚炎と刺激性接触皮膚炎のどちらの場合も、頭皮は大きなダメージを受けます。髪の毛の成長に欠かせない毛母細胞が傷つけられることで、発毛に影響を与えてしまうことになるでしょう。
皮膚炎は、誰でも引き起こす可能性があるため注意が必要です。ヘアカラー後に、頭皮にかゆみや痛みを感じた場合は、念のため皮膚科を受診しましょう。
髪に負担をかけずに髪色を変える方法とは?
髪色を変える方法は、ヘアカラーだけではありません。他にもさまざまな種類があり、総称して「カラーリング」と呼ばれています。
代表的なカラーリングは以下の4種類です。髪の毛や頭皮への負担が少ない順にご紹介します。
ここでは、それぞれのカラーリングの特徴について解説します。薄毛や抜け毛が気になる場合は、髪の毛や頭皮への負担を考えて、カラーリングの種類を選ぶようにしましょう。
ヘアマスカラ(一時染毛料)
ヘアマスカラは、着色剤を髪の毛の表面に付着させることで発色させるカラーリング剤です。
シャンプーで洗い流すだけで簡単に落とせるため、一時染毛料などと呼ばれます。カラーリングの中ではもっとも髪に与えるダメージが少ないですが、あくまでも一時的な髪色を楽しむものであると言えるでしょう。
一時的に髪の毛を暗く(明るく)したい場合や少量の白髪を隠したい場合などに使用されることがほとんどです。
ヘアマニキュア(半永久染毛料)
ヘアマニキュアは、色素を髪の毛の表面だけに吸着させるカラーリング剤です。髪の表面に色を乗せるだけなので、白髪染めに使用されるケースが多いです。
デメリットとしては、洗髪を繰り返すことで色落ちがしやすいことがあげられます。一方、髪の毛に大きなダメージを与える脱色はしないため、髪にやさしいカラーリング方法と言えるでしょう。
髪の毛の表面をヘアマニュキュアでコーティングすることで、ツヤやハリなどを与えられます。髪色の変化だけでなく、髪を美しく見せる効果もあります。
ヘアカラー(永久染毛剤)
カラーリングの中で、もっともメジャーなのがヘアカラーです。
カラー剤を髪の毛に塗布し、髪の毛の内部にまで浸透させていく方法です。カラー剤は基本的に1剤(染料)と2剤(過酸化水素)に分けられており、それぞれ混ぜ合わせて使用します。2剤の過酸化水素によって髪の毛のメラニンを脱色し、1剤の染料が髪の内部で結合することで発色させます。
先述した通り、ヘアカラーの仕組み上、髪の毛や頭皮に悪影響を及ぼす可能性があるカラーリング方法です。
ブリーチ
カラーリングの中で、もっとも髪に与える影響が大きいのがブリーチです。
ブリーチは、髪に含まれているメラニン色素を分解することで、髪の毛の色を明るくします。髪の毛に使用されるカラーリングの薬剤の中で、もっとも刺激が強く、ブリーチ使用中に頭皮がしみたり痛みを感じたりする方も多いです。
薄毛や抜け毛が気になる場合は、避けるべきカラーリング方法です。
ヘアカラーでハゲないための対策
ヘアカラーでおしゃれを楽しみたいけど、髪の毛や頭皮に与えるダメージが気になるという方は多いのではないでしょうか?
ここでは、ヘアカラーでハゲないための対策についてご紹介します。
ハゲないための対策その①:ヘアカラーの頻度を減らす
薬剤が含まれるヘアカラーを頻繁に使用することで、髪の毛や頭皮にダメージを与えることになります。ヘアカラーの頻度を減らすことで、髪の毛や頭皮の負担を軽減することが可能です。
また、ヘアカラーする際は、頭皮をダメージから守るためにヘアクリームやトリートメントを使いましょう。カラー剤が直接頭皮に付着するのを防げるため、頭皮を乾燥から守ります。
ヘアカラーを上手に使うことで、ハゲるリスクを軽減きます。
ハゲないための対策その②:市販のカラー剤を使用しない
ヘアカラーを美容院ではなく、市販のカラー剤を購入し自分で行う方もいるでしょう。
美容院でヘアカラーを施術してもらう場合は、美容師が髪の毛や頭皮の状態をチェックしてくれます。頭皮環境を考慮したうえで、カラー剤の配合を美容師が調整してくれるため安心です。一般的に、2剤の過酸化水素は1.5%〜6%の濃度の範囲内で用いられます。
一方、市販のヘアカラーは、誰が使用してもしっかり染められるように最大濃度である6%で配合されていることがほとんどです。髪の毛のメラニンを脱色するための過酸化水素の濃度が高ければ、当然、髪に与えるダメージも大きくなります。つまり、市販のカラー剤は髪が傷みやすいと言えるでしょう。
市販のヘアカラー剤を頻繁に使うことで、頭皮にダメージを与えてしまうことになり、抜け毛や薄毛を引き起こしてしまうことが考えられます。
ハゲないための対策その③:ヘアカラー後のケアは入念に
ヘアカラーをした後は、いつもより入念にヘアケアするようにしましょう。薬剤を使用しているヘアカラーは、どうしても髪の毛や頭皮にダメージを与えるおそれがあります。
ヘアカラーでハゲるリスクを軽減するためには、ヘアカラー後のケアが大切です。
- 洗髪して、頭皮を清潔な状態に保つ
- 頭皮に保湿クリームなどを塗り、乾燥を防ぐ
- トリートメントやヘアパックなどで髪に栄養補給する
- 髪をしっかり乾かす
ヘアカラーをした後は、ヘアカラー専用のトリートメントやヘアパックを使用して髪の毛に潤いを与え、ダメージを補修しましょう。
抜け毛が止まらない時は専門家に相談を
ヘアカラーでハゲるリスクは少なからずありますがほとんど場合は一過性のものです。継続的に抜け毛が止まらない、薄毛が進行している場合は、別の要因で薄毛が進行していることが考えられます。
以下のような悩みを抱える場合は、まずは専門家に相談することが大切です。
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まとめ
ヘアカラー製品自体には、薄毛や抜け毛を引き起こす原因になるような成分は含まれていません。しかし、髪の毛や頭皮に悪影響を及ぼすおそれがあるのは事実です。
髪色を変える方法は、ヘアカラーだけではありません。薄毛や抜け毛が気になる方は、なるべく髪の毛や頭皮に優しいカラーリング製品を使用しましょう。髪の毛や頭皮に負担が少ないヘアマニキュアなどを使用するのも1つの方法です。
また、髪が傷みやすい市販のヘアカラー剤はなるべく使用せず、信頼のおける美容室を利用することをおすすめします。ヘアカラーをした後は丁寧なヘアケアを心がけ、ヘアカラーを頻繁に行わないことも大切です。
正しいヘアカラーの知識を身につけ、ぜひおしゃれを楽しんでください。