シャンプーしていると、手についた抜け毛が気になることがありますよね。
シャンプー中の抜け毛は、決して珍しいことではありません。
多くの人が直面する、ごく一般的なことです。
とはいえ、薄毛につながらないかと不安に感じる方も多いのではないでしょうか?
また日によっては抜け毛が多い、少ないがあるはずです。
本記事では、シャンプー中の手につく抜け毛の原因と対処法について解説します。
シャンプー中の手につく抜け毛は問題あり?
シャンプー中に抜け毛が手につくのは、ある程度自然なことです。しかし、どの程度が正常の範囲内であるのかが、分からなければ不安に感じる方も多いでしょう。
ここでは、正常な抜け毛について解説します。
髪の毛は1日で50~100本程度抜ける
一般的な日本人の毛髪数は平均10万本と言われています。ヘアサイクルにより、寿命を迎えた髪の毛は毎日抜け落ちており、1日で50〜100本程度髪の毛が抜け落ちるのは正常な範囲です。
シャンプー中の抜け毛は、もともと抜け落ちる予定だった髪の毛が洗髪の刺激によって抜け落ちることが要因であると考えられます。1日の抜け毛のうち約6割がシャンプー中に抜けると言われています。
抜け毛の本数が多い場合
明らかに正常の範囲を超える抜け毛がある場合、ヘアサイクルの乱れにより薄毛が進行しているおそれもあります。
お風呂の排水溝が頻繁に詰まるほどの抜け毛や、ヘアブラシに大量に抜け毛がからまったりするようであれば注意が必要です。
「問題あり」の抜け毛の見分け方
正常なヘアサイクルによる抜け毛と、ヘアサイクルの乱れが原因でひき起こされる「問題あり」の抜け毛は、見た目に違いがあります。
正常な抜け毛と問題ありの抜け毛の違いは以下の通りです。
正常な抜け毛 | 問題ありの抜け毛 | |
---|---|---|
抜け毛の形状 | 太く長さが十分にある髪の毛 | やせ細っていて短い髪の毛 |
毛根の形状 | 白っぽく丸みを帯びている | 黒や白濁色で、形はとがっているかギザギザしてい |
シャンプー中の抜け毛が手について気になる場合は、抜け毛の形状をじっくりと観察してみましょう。
シャンプー中に髪の毛が抜ける4つの原因
シャンプー中に大量の抜け毛が手につくなど、正常の範囲を超える抜け毛がある場合、さまざまな原因が考えられます。
以下では、シャンプー中に髪の毛が抜ける原因を4つご紹介します。
1:シャンプーの成分が肌に合っていない
シャンプー中に髪の毛が抜ける原因として考えられるのが、シャンプーの成分です。
シャンプーには、頭皮の皮脂汚れを除去するために界面活性剤という洗浄成分が含まれています。洗浄力が強すぎるシャンプーは、頭皮への刺激も強いです。肌に合わないシャンプーを使用すると、頭皮トラブルを引き起こす可能性があります。
頭皮トラブルの時によくある症状
- 頭皮のかゆみ
- 頭皮がつっぱる
- 頭皮がヒリヒリ痛む
- フケが出る
- 洗髪直後、頭皮がベタつく
- 頭皮湿疹
アトピー体質の方や乾燥肌、敏感肌の方は、シャンプーに含まれる成分による刺激を受けやすいため注意が必要です。
2:季節的要因の抜け毛の可能性
ホルモンバランスや自律神経が乱れやすい季節の変わり目は、抜け毛が増えやすい時期と言えるでしょう。
通常1日100本程度だった抜け毛が、季節の変わり目になると200〜300本まで増えることもあります。
ただし、季節的要因の抜け毛は一時的なものであり、時間が経過するとともに少しずつ落ち着くのが一般的です。
いつまで経っても抜け毛がおさまらず、髪の毛全体のボリュームが失われているようであれば、他の原因が考えられます。
3:生活習慣やストレスによる頭皮環境の悪化
生活習慣の乱れやストレスは、頭皮環境を悪化させ抜け毛の原因になりかねません。
偏った食生活や睡眠不足など生活習慣が乱れていると、髪の毛の成長にも悪い影響を与えます。また、強いストレスを受けると、自律神経が乱れやすく、全身の血流を悪化させます。
血流が悪くなると、頭皮に十分な栄養が行き届かなくなり、ヘアサイクルの乱れを引き起こす原因になりかねません。
4:脱毛症の可能性
シャンプー中の抜け毛だけでなく、通常時も抜け毛がおさまらない場合は、脱毛症の可能性も考えられます。
脱毛症には、男性ホルモンが作用するAGA(男性型脱毛症)や毛母細胞が障害されることで発症する円形脱毛症などがあります。成人男性の場合は、AGA(男性型脱毛症)の可能性が高いでしょう。
AGA(男性型脱毛症)は男性ホルモンや遺伝が関与する脱毛症です。生え際と頭頂部を中心に薄毛が広がるのが特徴です。
脱毛症が疑われる場合は、それぞれ治療法が異なるため、医療機関やクリニックに相談しましょう。
抜け毛を防ぐ正しい洗髪方法
シャンプー中の抜け毛が手について気になる場合は、洗髪方法を見直すことが大切です。
ここでは、抜け毛を防ぐ正しいシャンプー方法を解説します。ぜひ参考にして、今日から実践してみましょう。
1:丁寧に予洗いする
まず、髪の毛を濡らす前に丁寧にブラッシングして、髪の毛に付着したちりやほこりを落とします。次に、ぬるま湯で髪の毛と頭皮を予洗いします。お湯の温度は、38〜40度くらいが適温です。
ブラッシングと予洗いだけで、髪の毛の表面に付着した汚れのほとんどを落とすことが可能です。シャンプーの泡立ちもよくなるので、丁寧に予洗いしましょう。
2:シャンプーをしっかり泡立てる
適量のシャンプーに少量のお湯を混ぜ、手のひらでしっかりと泡立てます。
濡れた髪の毛はダメージを受けやすい状態です。しっかり泡立った弾力のある泡で洗髪することで、髪の毛同士が摩擦せずに済み、髪の毛へのダメージを少なくすることができます。
3:頭皮をマッサージするように優しく洗う
シャンプーする際に頭皮をゴシゴシと力を入れて洗っていませんか?
特に、頭皮の汚れや皮脂が気になる方の場合、力を入れ過ぎている可能性が高いです。爪を立てて洗うと、頭皮を傷つけるおそれがあります。力の入れ過ぎには十分注意しましょう。
泡立てたシャンプーを頭にのせ、指の腹を使って頭皮をやさしくもみほぐすようなイメージで洗いましょう。髪の毛は泡でなでるように優しく洗います。髪の毛をこすると傷みやすいため絶対にやめましょう。
4:念入りにすすぐ
シャンプーが髪の毛や頭皮に残らないように、入念に洗い流します。
どんなに優しいシャンプーでも、頭皮や髪の毛に残ってしまうと頭皮トラブルの原因になりかねません。シャンプーが残らないように、丁寧にすすぐことが大切です。
髪の毛が長い方や毛量が多い方は、生え際や耳の裏などすすぎ残しに注意しましょう。
5:トリートメントを塗布する
トリートメントは、髪の毛の傷んだ部分を補修するために使用します。
傷みやすい毛先を中心に、髪の毛全体に行き渡るようしっかり揉みこみます。
ケアをすることで、切れ毛を防止する事に繋がります。
トリートメントの種類によっては、時間を置いて浸透させるタイプもあります。髪の毛に浸透させたら、しっかり洗い流しましょう。シャンプー同様、生え際や耳の裏など洗い残しがないようきちんと洗い流します。
6:洗髪後はすぐに乾かす
髪の毛が濡れている時間が長いと、頭皮に雑菌が繁殖しやすくなります。頭皮環境が悪化し、フケやかゆみ、抜け毛の原因になりかねません。洗髪後はできるだけ早く髪の毛を乾かしましょう。
ドライヤーの前に、タオルドライすることも大切です。清潔なタオルで髪の毛をはさむようにやさしく水気を拭き取ります。ドライヤーは髪の根元を中心にかけるのがポイントです。ドライヤーの熱で髪の毛がダメージを受けないよう、素早く乾かします。
抜け毛の本数が多い・地肌も透けてきた場合
- 抜け毛の本数が明らかに増えてきている
- 抜け毛の髪質が、細くて短い毛が多い
- 前頭部が透ける
- 頭頂部が透ける
これらの症状がある場合は、AGAである可能性があります。
AGAの場合は、進行型の脱毛症であるため、早期に対策することが求められてきますので、早めに薄毛の専門家へ相談しましょう。
~男性・女性の発毛症例多数~
よくある質問
- シャンプーが原因で抜け毛が起きると思うと怖くてできません。
-
シャンプーの時に抜ける髪の毛は、シャンプーが原因で抜けるものではありません。
日常生活中に抜け落ちた髪の毛が、頭皮の皮脂にくっ付いて頭皮に残留している状態となります。抜け毛は怖いかもしれませんが、頭皮環境を清潔に保つためにも正しく洗いましょう。
- ドライヤーの時の抜け毛の本数の目安はありますか?
-
シャンプー及びドライヤーで1日の抜け毛の約6割が抜けるとされています。
シャンプー及びドライヤー時に30-60本の抜け毛程度であれば問題ありません。
- 髪の毛が濡れると地肌が透けて見えます。これはAGAですか?
-
髪の毛は水分を含むと髪の毛同士がまとまる性質があります。そのため、地肌が透けて見えやすくなります。
明らかに前頭部のみが透ける、頭頂部のみが透けるなどの場合はAGAの可能性がありますので、専門家へ相談しましょう。
抜け毛が怖くてシャンプーができません…
まとめ
シャンプー中の抜け毛が手につくと、薄毛につながらないかと心配になる方は多いでしょう。しかし、シャンプー中の抜け毛は決して珍しいことではありません。
しかし、正常の範囲を超える抜け毛がある場合は、ヘアサイクルの乱れにより薄毛が進行しているおそれもあります。生活習慣や洗髪方法を見直してみましょう。また、AGA(男性型脱毛症)などの脱毛症が疑われる場合は、医療機関やクリニックに相談することをおすすめします。