ブリーチによる髪の毛と頭皮への影響
・ブリーチする際の注意点
・ブリーチ後の正しいアフターケア方法
最近は、さまざまな髪色で個性を表現するために、髪色を明るくするブリーチにチャレンジする人が増えています。
しかし、髪の毛を染めるヘアカラーとは異なり、ブリーチは髪の毛を脱色させる髪染め方法です。髪の毛や頭皮へのダメージが強そうと考える方も多いでしょう。
そのため、ブリーチすると「ハゲるのではないか?」と心配する方も少なくありません。実際に、ブリーチしたことで髪のボリュームが減ったと感じる方もいるようです。
ブリーチすることで、抜け毛や薄毛をひき起こす可能性はあるのでしょうか?
そこで今回は、ブリーチすることでハゲる可能性はあるのかについて解説します。これからブリーチしようか迷っている方や、ブリーチしたことで薄毛が気になる方はぜひご一読ください。
ブリーチはハゲる要因?髪の毛と頭皮への影響
結論からいうと、ブリーチしたからといって必ずハゲるわけではありません。とはいえ、ブリーチすることによる髪の毛と頭皮への影響は見過ごせないものがあります。
ここでは、ブリーチによる髪の毛と頭皮への影響を一緒に確認しましょう。
1.髪の毛への影響
ブリーチの仕組みは、髪の毛を形成する主成分であるたんぱく質にダメージを与えて髪色を脱色します。ブリーチすることで、髪の毛のコシやハリが失われたり、細くなったりするおそれがあります。
ブリーチ剤によりダメージを受けた髪の毛は細くなり、枝毛や切れ毛の要因になりかねません。髪の毛の本数は減っていなくても、全体のボリュームが減ったことで、ハゲたと感じやすいといえるでしょう。
ただし、ブリーチ剤がダメージを及ぼすのは、今現在生えている髪の毛のみです。これから生えてくる髪の毛には、直接影響しないため、ボリュームが減ったとしても一時的であるケースがほとんどです。
2.頭皮への影響
ブリーチする際にブリーチ剤が頭皮に付着すると、頭皮環境を悪化させるおそれがあるため注意が必要です。頭皮環境が悪化することで、健康な髪の毛の成長を阻害する要因になりかねません。
また、ブリーチ剤に含まれる成分は刺激が強く、頭皮の乾燥を招きやすいです。痒みや炎症などの症状が現れることも少なくありません。痒みにより頭皮を掻き、万が一傷つけてしまい傷口から細菌が入り込んでしまうと、さらに症状が悪化する危険性もあります。
ブリーチを行うときのケア方法について
どうしてもブリーチを使用して髪の毛を染めたい人は少なくありません。そのような方が髪の毛や頭皮のダメージを最低限して行う時に意識すべきポイントを解説します。
頭皮にブリーチ剤が付着しないように行う
ブリーチ剤は、刺激性が強い薬剤であるため、頭皮へのダメージを避けることはできません。そのため、可能な限り頭皮にはつかないようにする。または油分を含んだクリームを頭皮に塗布した上で、ブリーチを行うことをお勧めします。
また、ブリーチを行った後は、いつも以上に髪の毛を洗う時間を長く取り、頭皮に付着したままにしないこと、薬剤の流し漏れがないように徹底的にケアすることが大切です。
また、ブリーチ後は、頭皮ダメージをケアするためにも保湿剤をつけるなどして頭皮を労ることが薄毛防止につながります。
施術中に痛みを感じた場合はすぐに注意する
ブリーチ剤を塗布した際に、ヒリヒリしたり、しみたりする場合があります。ひどい場合は、我慢できないほどの痛みを感じる場合もあります。稀ではありますが、アレルギー反応をひき起こすことも考えられるため注意が必要です。
ブリーチ剤の塗布後、痛みや違和感を感じたら、すぐに施術者もしくは近くにいるスタッフに相談しましょう。自己判断で痛みを我慢すると、頭皮に悪影響を及ぼす可能性があります。
特に、肌が弱い方やアレルギー体質の方の場合は、薬剤による痛みを感じやすい傾向があります。
自分でブリーチする際の注意点
ブリーチ剤は、ドラッグストアやネットショップなどでも手軽に購入可能で、セルフで施術する方も少なくありません。
しかし、ブリーチによる髪の毛と頭皮へのダメージは、プロによる施術であっても避けられるものではありません。素人による施術であれば、更なるダメージが予想されます。特に、初めてセルフで施術する場合は、細心の注意が必要です。
ここでは、セルフでブリーチする際の注意点を一緒に確認しましょう。
1.取扱説明書をしっかり確認する
さまざまなメーカーから販売されているブリーチ剤ですが、商品によっても施術方法が異なります。必ず取扱説明書をしっかり確認し、指示通り施術するようにしましょう。
正しい使い方で施術しないと、髪の毛や頭皮に大きなダメージを与えかねません。明るい髪色にしたいからといって、指定の時間以上に長く置いたり、ドライヤーで加熱したりするのは厳禁です。
2.施術前にパッチテストを実施する
メーカーや商品によっては、自分の肌に合わない場合もあります。ブリーチ剤でかぶれなどの症状が起きないか事前にチェックするために、必ずパッチテストは実施しましょう。
手間はかかりますが、安心して施術するためにも、パッチテストは欠かせない作業です。
3.ブリーチ剤を頭皮に付着させない
先述の通り、ブリーチ剤は刺激が強く、頭皮に付着すると痒みや炎症をひき起こす可能性があり、抜け毛や薄毛の要因になりかねません。ブリーチ剤はあくまでも髪の毛にのみ塗り、頭皮に付着させないよう細心の注意を払いましょう。
施術前に、顔周りや耳の周り、首元にワセリンなどの保護クリームを塗り、肌を保護しておくのも有効です。
4.施術直前に洗髪しない
頭皮を清潔な状態にしてから施術しようと考える方もいるかもしれません。しかし、セルフでブリーチする場合は、施術直前の洗髪は控えましょう。
皮脂には、頭皮を外部の刺激から守る役割があります。頭皮に適度な皮脂が残っている状態にしておくことで、ブリーチ剤によるダメージを軽減させる効果があります。
5.ブリーチの回数や期間に注意する
セルフでブリーチした際に、色の抜けが足りないと感じることもあるかもしれません。理想の髪色にするためには、複数回の施術が必要なケースも考えられます。
しかし、髪の毛や頭皮へ与えるダメージを考えると、短期間で繰り返し施術するのはおすすめできません。
どうしても色の抜けが足りず、再度施術したい場合は、十分な期間を空けてから施術するようにしましょう。
ハゲるリスクを軽減!正しいアフターケア方法
美容院もしくはセルフでも、ブリーチしたならアフターケアが欠かせません。
ここでは、ブリーチによりダメージを受けた髪の毛と頭皮への正しいアフターケア方法を紹介します。ハゲるリスクを軽減させるためにも、ブリーチ後はしっかりケアしましょう。
髪の毛のダメージを補修する
ブリーチでダメージを受けた髪の毛は、やさしく丁寧に扱うことが重要です。
特に、洗髪後の濡れた髪の毛は、キューティクルが開いているため、とてもデリケートな状態です。髪の毛を長時間濡れた状態で放置せず、できるだけ早く乾かすようにしましょう。
清潔なタオルで挟むようにしてしっかり水気を取り除いてから、ドライヤーを使用すると短時間で乾かすことができます。ドライヤーの前に、アウトバストリートメントなどでしっかり保湿することも大切です。
アウトバストリートメントは、ブリーチで傷んだ髪の毛を補修するだけでなく、ドライヤーの熱から髪の毛を守ってくれる役割もあります。
頭皮をしっかり保湿する
髪の毛だけでなく、頭皮もしっかりケアしましょう。ブリーチした後の頭皮は、乾燥した状態です。乾燥した頭皮はとてもデリケートで、外部からのちょっとした刺激にも敏感です。施術後は、頭皮用ローションなどでしっかり保湿しましょう。
頭皮専用のローションがない場合は、顔用の化粧水などでも代用可能です。ただし、頭皮へ刺激になるような成分が含まれていないタイプを選びましょう。
アルコールなどの揮発性成分が含まれたタイプは、ブリーチ後の乾燥した頭皮には刺激が強すぎる可能性が高いです。アルコールが含まれていない、無香料、無着色、弱酸性などの低刺激処方のローションがおすすめです。
また、シャンプーもアミノ酸系などの頭皮への負担が少ない低刺激タイプを使用しましょう。
薄毛の原因はブリーチ以外の可能性が高い
先述の通り、ブリーチはあくまでも今現在生えている髪の毛にのみダメージを与えます。一時的にハゲることは考えられますが、将来的な薄毛につながる要因とは言えないでしょう。
抜け毛や薄毛が継続的に続く場合は、ブリーチ以外の原因を疑った方がいいかもしれません。抜け毛や薄毛の原因は、遺伝や生活習慣、ホルモンバランスの乱れなどさまざまなことが考えられ、ブリーチによる影響とはまったく異なる仕組みでハゲが進行します。
ブリーチ後の抜け毛や薄毛が気になる方は、発毛サロンやクリニックに相談するのも1つの方法です。発毛サロンやクリニックでは、一人ひとりの頭皮や髪の毛の状態をチェックし、抜け毛や薄毛の根本的な原因を知ることができます。あなたの頭皮状態にあった治療法やアドバイスがもらえますよ。
まとめ
髪の毛を脱色して髪色を変えるブリーチは、今現在生えている髪の毛にのみ影響があり、将来のハゲるリスクに直接的な関係はありません。とはいえ、ブリーチ剤は刺激が強く、髪の毛と頭皮へのダメージは見過ごせないものがあります。
ブリーチで髪色を変えたいという場合は、美容院やヘアカラー専門店でプロに施術してもらうのが安心です。セルフで施術する場合は、注意点をしっかり守りましょう。また、ブリーチした後のアフターケアも忘れずにしましょう。
ブリーチ後に抜け毛や薄毛が続き心配な場合は、早めに発毛サロンやクリニックに相談することをおすすめします。薄毛対策は、早めの取り組みが進行させないポイントです。