ふと鏡を見たときに、頭皮の色が赤いことに気づいたことはありませんか?
頭皮が赤いからといって、必ずハゲるわけではありませんが、何もせずに放置してしまうと薄毛につながるおそれがあります。
この記事では、頭皮が赤くなる原因と対処法について詳しく解説します。頭皮が赤いのが気になり、将来ハゲる要因にならないか心配な方は、ぜひ参考にしてください。
頭皮が赤いのはなぜ?考えられる主な原因

頭皮が赤いと、頭皮に何かしらトラブルが起きているのでは?と心配になりますよね。頭皮が赤くなる原因は、様々なことが考えられます。
ここでは、頭皮が赤い場合に考えられる主な原因を紹介します。
皮膚疾患
頭皮が赤くなる原因として、皮膚疾患が考えられます。中でも、脂漏性皮膚炎である可能性が高いです。
脂漏性皮膚炎は、皮脂を栄養とするマラセチア菌が過剰に繁殖することで炎症を起こす皮膚炎です。かゆみやフケを伴うことが多く、AGAと併発することもあります。また、皮膚に炎症が起こり、赤みや鱗屑(りんせつ)と呼ばれる皮膚の剥がれが生じる乾癬の場合も、頭皮に赤みと伴う症状が現れることがあります。
その他、アトピー性皮膚炎や接触性皮膚炎なども頭皮の赤みを引き起こす可能性がある皮膚疾患です。
血行不良
血行不良は頭皮への栄養供給を妨げ、ターンオーバーの乱れやバリア機能の低下につながります。その結果、頭皮が炎症を起こしやすくなり、頭皮が赤くなる可能性があります。
血行不良を引き起こす要因は、運動不足や睡眠不足、ストレス、食生活の乱れなどがあげられます。
紫外線によるダメージ
紫外線は頭皮にダメージを与え、炎症による赤みを引き起こす可能性があります。春から夏にかけての紫外線量が多くなる季節は、特に注意が必要です。
顔や腕には日焼け止めを塗り、紫外線対策をしっかり行っていても、頭皮は何も対策しないという方は少なくありません。しかし、頭皮は顔と同じくらい、もしくはそれ以上に紫外線を浴びやすい部位です。日焼けによる頭皮の炎症を引き起こしている可能性があります。

間違ったヘアケア
間違ったヘアケアは、頭皮のバリア機能を低下させ、外部からの刺激を受けやすい状態にしてしまうため、赤みの原因になりかねません。
日々のシャンプーは、頭皮の汚れや余分な皮脂を落とす役割がありますが、過度なシャンプーは本来頭皮に必要な皮脂まで洗い流してしまい、乾燥を引き起こします。乾燥した頭皮はバリア機能が低下し、外部からの刺激を受けやすくなり、炎症を起こしやすくなります。
また、頻繁なカラーリングやパーマは頭皮に大きな負担を与え、赤みを引き起こす要因となります。

アレルギー反応
頭皮が赤くなる原因の1つに「アレルギー反応」があります。
アレルギー反応は、本来無害な物質(アレルゲン)に対し、免疫が過剰に反応する現象です。
頭皮の場合、ヘアケア製品(シャンプー・カラー剤など)の成分や金属(ヘアアクセサリーの)などがアレルゲンとなり得ます。
アレルゲンが頭皮に触れると、免疫が抗体を作り、再び接触した際にヒスタミンなどの化学物質を放出し、炎症を引き起こします。赤みだけでなく、かゆみ、腫れ、湿疹などの症状となって現れます。
ハゲるサイン?薄毛につながる頭皮の赤み

頭皮の赤みは、頭皮環境の悪化を示すサインの1つです。頭皮環境が悪化すると、髪の成長に必要な栄養が十分に届かなくなり、抜け毛や薄毛につながる可能性があります。
ここでは、将来の薄毛につながる頭皮の赤みについて一緒に確認しましょう。
正常な頭皮の状態
頭皮に異常があるのか判断するためにも、正常な頭皮の状態を知っておく必要があります。正常な頭皮の特徴は、以下の通りです。
項目 | 正常な頭皮の特徴 |
---|---|
色 | 青みがかった白色、または透明感のある白色 |
状態 | ・適度な潤いがあり、乾燥していない ・ベタつきがなく、サラッとしている ・弾力があり、柔らかい ・毛穴が清潔で、詰まっていない ・フケや角質が少ない |
合わせ鏡などで、頭皮をじっくり観察してみましょう。
異常がある頭皮の状態
以下のような状態は、頭皮に何らかの異常がある可能性を示唆しています。
項目 | 異常な頭皮の特徴 |
---|---|
色 | 赤み (原因:炎症、血行不良、紫外線ダメージなど) 黄色や茶色 (原因:皮脂の酸化、毛穴の詰まり、血行不良など) ピンク (原因:バリア機能の低下、敏感肌など) |
状態 | ・乾燥してカサカサしている ・ベタベタと脂っぽい ・硬く、弾力がない ・毛穴に角栓が詰まっている ・フケが多い |
赤み以外の症状を伴う場合
頭皮の赤みに加え、以下の症状が現れている場合は、より深刻な状態である可能性が高いです。将来の薄毛につながるリスクが高まります。
症状 | 考えられる原因 |
---|---|
かゆみ | 脂漏性皮膚炎、接触性皮膚炎、乾燥、アトピー性皮膚炎など |
フケ | 脂漏性皮膚炎、乾癬、乾燥など |
湿疹・ブツブツ | 接触性皮膚炎、アトピー性皮膚炎、毛嚢炎など |
痛み | 毛嚢炎、帯状疱疹など |
抜け毛の増加 | 脂漏性皮膚炎、AGA(男性型脱毛症)、円形脱毛症など |
頭皮の赤みに加えて、上記の症状が現れている場合は、原因に合わせた対処が必要です。
頭皮が赤い場合のセルフケア

頭皮の赤みは、放置すると薄毛につながる可能性があるため、早期のケアが大切です。ここでは、自宅ですぐできる具体的なセルフケア方法を紹介します。
生活習慣の見直し
生活習慣は頭皮の健康に大きく影響します。普段の生活習慣を振り返り、以下の点を見直してみましょう。
- 食生活
バランスの取れた食事を心がけ、特にタンパク質、ビタミン、ミネラルを積極的に摂取しましょう。 - 睡眠
睡眠不足は成長ホルモンの分泌を妨げ、頭皮のターンオーバーを乱す原因となります。質の高い睡眠を7〜8時間程度確保しましょう。 - ストレス
ストレスは血行不良やホルモンバランスの乱れを引き起こし、頭皮環境に悪影響を及ぼします。自分に合った方法でストレスを解消しましょう。 - 喫煙や過度な飲酒
喫煙や過度な飲酒は血行を悪くし、頭皮への栄養供給を妨げます。禁煙が難しい場合は、まずは喫煙本数を減らすことから始めましょう。
ヘアケアの見直し
毎日のヘアケア方法を見直すことで、頭皮の赤みを改善できる場合があります。
- 洗浄力の強すぎるシャンプーは使用しない
頭皮に必要な皮脂まで洗い流してしまうため、乾燥を引き起こし、バリア機能が低下します。乾燥した頭皮は外部からの刺激を受けやすく、炎症を引き起こしかねません。 - シャンプーはしっかりすすぐ
シャンプー剤が頭皮に残っていると、刺激となり炎症やかゆみの原因になるおそれがあります。特に、生え際や耳の後ろなどはすすぎ残しが多い部分です。 - ゴシゴシと爪を立てて洗わない
爪を立てて洗うと、頭皮を傷つけてしまい、炎症を引き起こす可能性があります。 - 熱すぎるお湯で洗髪しない
熱いお湯は頭皮の乾燥を招き、必要な皮脂まで洗い流してしまうため、炎症やかゆみを引き起こしやすくなります。 - 乾燥方法
濡れたまま放置すると、雑菌が繁殖しやすくなり、頭皮環境の悪化につながります。ドライヤーでしっかり乾かしましょう。ただし、熱風を至近距離で長時間当て続けると、頭皮が乾燥してしまうため、注意が必要です。 - ヘアケア剤
整髪料やヘアスプレーなどは、頭皮に付着すると毛穴を詰まらせる原因となる場合があります。できるだけ頭皮に付着しないように使用し、帰宅後はしっかりと洗い流しましょう。
ヘアケアを見直して、頭皮の赤みを防ぎましょう。
紫外線対策
頭皮は顔と同様に紫外線の影響を受けやすい部分です。紫外線は頭皮に炎症を起こし、乾燥や老化を促進する原因となります。
- 帽子や日傘を使用する
外出時は帽子や日傘を使用するなど、紫外線対策を徹底しましょう。つばの広い帽子やUVカット加工が施された日傘がおすすめです。 - UVカットスプレーを使用する
髪や頭皮用のUVカットスプレーを使用するのも効果的です。外出前に吹きかけることで、紫外線から髪と頭皮を守ることができます。 - 分け目を変える
いつも同じ分け目にしていると、その部分だけ紫外線を受けやすくなります。時々分け目を変えることで、頭皮への紫外線の集中を防ぐことができます。
頭皮の赤みが気になる場合は、紫外線が最も強い時間帯(午前10時から午後2時頃)の外出はできるだけ控えましょう。
薄毛が心配な頭皮の赤みへの対処法
セルフケアは、あくまでも頭皮の赤みを軽減するためのものであり、根本的な治療ではありません。
脂漏性皮膚炎や乾癬などの皮膚疾患が疑われる場合、適切な治療を受けないと症状が悪化し、薄毛につながる可能性があります。頭皮の赤みが長引く場合や、かゆみ、フケ、痛み、抜け毛などの症状を伴う場合は、自己判断せずに医療機関を受診しましょう。
将来の薄毛が心配な場合やAGA(男性型脱毛症)が疑われる場合は、発毛サロンに相談するのも1つの方法です。
発毛サロンでは、専門的な知識と技術を持ったスタッフによる施術を受けられます。頭皮の状態を詳しく分析し、一人ひとりに合わせた施術プランを提案してくれます。
まとめ
頭皮が赤いからといって、必ずハゲるわけではありません。しかし、何もせずに放置してしまうと薄毛につながるおそれがあります。頭皮が赤いのが気になる場合は、今回ご紹介したセルフケアを実践し、頭皮環境の改善に勤めましょう。皮膚疾患などが疑われる場合は、自己判断せずに医療機関を受診することが大切です。
もし、頭皮の赤みにともない薄毛が気になる場合は、早めに専門家に相談しましょう。発毛サロンでは、一人ひとりの頭皮の状態や薄毛の原因を丁寧に分析し、最適なケアプランを提案してくれます。無料体験を実施しているサロンも多いため、ぜひ一度訪れてみてはいかがでしょうか?