- 「以前より、髪全体のボリュームが減った気がする…」
- 「シャンプーのたびに抜け毛が増えたような…」
鏡を見るたび、そんな髪の変化に気づき、不安を感じていませんか?
「男性の薄毛は遺伝が多いって聞くけど、女性も同じなのかな?」そんな疑問が頭をよぎる方もいるかもしれませんね。しかし、女性の薄毛は本当に「遺伝だから」と片付けられるものなのでしょうか?
そこで今回は、女性の薄毛と遺伝の関係性について解説します。遺伝以外の薄毛の要因と今すぐできる薄毛対策も紹介するので、ぜひご一読ください!
- 女性の薄毛と遺伝の関係性
- 遺伝以外の女性の薄毛をひき起こす要因
- 今日から始められる女性の薄毛対策
女性の薄毛と遺伝の関係性

「母も薄毛だから、私も遺伝かな…」そう思ってしまうと、どうしても諦めの気持ちが生まれてしまいますよね。ここでは、女性の薄毛と遺伝の関係性について一緒に確認しましょう。
FAGA(女性型脱毛症)とは?
男性の薄毛が「AGA(男性型脱毛症)」として広く知られているように、女性の薄毛にも「女性型脱毛症(FAGA:Female Androgenetic Alopecia)」という明確なタイプが存在します。
生え際がM字型に後退するAGA(男性型脱毛症)に対し、頭頂部からつむじにかけて薄くなるのが、FAGA(女性型脱毛症)の特徴です。
FAGA(女性型脱毛症)の具体的な症状
- 髪の分け目が徐々に広がって地肌が目立つようになる
- 髪の毛一本一本が細く弱々しくなる
- 髪の毛のコシやハリが失われる
全体的に髪のボリュームが減ったように感じられる場合は、FAGA(女性型脱毛症)の可能性が高いでしょう。
FAGA(女性型脱毛症)と遺伝の関係性とは?
FAGA(女性型脱毛症)の場合、遺伝によって、髪の毛の成長サイクルに影響を与える特定のホルモンに対する毛根の感受性が高まることがあります。
具体的には、テストステロンという男性ホルモンが「5αリダクターゼ」という酵素と結びつき、より強力な「ジヒドロテストステロン(DHT)」という物質に変換されます。DHTが、毛根にある「アンドロゲン受容体」と結合することで、髪の成長期を短くし、休止期を長引かせてしまうからです。
FAGA(女性型脱毛症)を発症しやすいかどうかは、アンドロゲン受容体の感受性の強さが遺伝によって決まると考えられています。血縁関係のある女性に薄毛の傾向がある場合、FAGAを発症するリスクが少し高まる可能性があります。
遺伝以外の女性の薄毛を進行させる原因とは?

確かに遺伝的素因は、FAGA(女性型脱毛症)に影響を与える一つの要因です。しかし、実際には、私たちの日常生活の中に潜む様々な要因が、薄毛をさらに進行させてしまうことも少なくありません。
ここでは、遺伝以外で考えられる女性の薄毛を加速させる代表的な要因を一緒に確認しましょう。
1.ホルモンバランスの変化
女性の体は、男性に比べてホルモンバランスの影響を非常に大きく受けます。
特に以下のような時期は、女性ホルモンの分泌が大きく変動するため、一時的あるいは長期的に薄毛が進行しやすくなることがあります。
女性ホルモンのバランスが変化するタイミング
妊娠・出産後
妊娠中は女性ホルモンが多く分泌され、抜け毛が減る傾向にありますが、出産後にはホルモンバランスが急激に変化し、一時的に大量の抜け毛(分娩後脱毛症)が起こることがよくあります。
通常、数か月で落ち着きますが、頭皮環境が整っていないと薄毛が定着してしまうこともあります。
更年期
40代後半から50代にかけて迎える更年期は、女性ホルモン(エストロゲン)の分泌が急激に減少し、相対的に男性ホルモンの影響が強まることで薄毛が進行しやすくなります。髪のハリやコシが失われ、全体的に細くなるのが特徴です。
過度なストレス
ストレスは自律神経の乱れを引き起こし、ホルモンバランスにも悪影響を与えることがあります。頭皮の血行不良や髪の成長サイクルの乱れにつながり、抜け毛が増える可能性があります。
2.生活習慣の乱れ
健康な髪を育むためには、体全体の健康が欠かせません。
しかし、現代社会では、知らず知らずのうちに髪の成長を妨げる生活習慣を送ってしまっていることがあります。生活習慣を振り返り、以下を参考に改善できる点がないか考えてみましょう。
髪の毛に悪影響を及ぼす生活習慣
栄養の偏った食事
タンパク質をはじめ、髪の成長に必要なビタミン(特にB群)、ミネラル(亜鉛、鉄分など)が不足すると、健康な髪が育ちにくくなります。無理なダイエットも栄養不足を招き、薄毛の原因となることがあります。
睡眠不足
髪の成長を促す成長ホルモンが、最も分泌されるのは睡眠中です。特に午後10時から午前2時のゴールデンタイムに質の良い睡眠が取れていないと、髪の成長が阻害されやすくなります。
運動不足
運動不足は全身の血行不良を招き、頭皮への栄養供給も滞らせてしまいます。頭皮の血行が良い状態は、健康な髪が育つための必須条件です。
3.過度なヘアケアや間違った方法
「髪をきれいにしたい」という気持ちから行っているヘアケアが、かえって頭皮や髪に負担をかけ、薄毛を招いてしまうこともあります。
ヘアケア方法を見直す際は、以下を参考にしてください。
薄毛の原因になりうるヘアケア
頻繁なパーマやカラーリング
化学的な薬剤を使用するパーマやカラーリングは、頭皮に刺激を与え、毛根にダメージを与える可能性があります。
間違ったシャンプー方法
洗浄力が強すぎるシャンプーを選んだり、爪を立ててゴシゴシと頭皮を洗ったりすると、頭皮に必要な皮脂まで洗い流してしまい、乾燥や炎症を引き起こす原因となります。また、シャンプーやリンスのすすぎ残しも毛穴詰まりや頭皮トラブルの原因になりかねません。
過度なブラッシングやドライヤーの熱
力を入れすぎたブラッシングや、ドライヤーの熱を一点に集中させる使い方も、髪や頭皮にダメージを与えてしまうことがあります。
4.病気や薬の影響
稀なケースではありますが、体の内部に潜む病気や、服用している薬の副作用が薄毛のサインとして現れることもあります。以下の症状がある場合は、医療機関へ相談しましょう。
- 甲状腺機能の異常
- 甲状腺ホルモンは新陳代謝や髪の成長に大きく関わっており、機能低下や亢進が抜け毛を引き起こすことがあります。
- 貧血
- 髪の成長に必要な酸素や栄養素は血液によって運ばれます。貧血で血液の循環が悪くなると、髪の成長が妨げられることも。
- 一部の薬剤の副作用
- 特定の降圧剤や抗うつ剤、抗がん剤などの副作用として、抜け毛や薄毛が報告されることがあります。
女性の薄毛は遺伝的な要素だけでなく、日々の生活や体調、ヘアケアの習慣など、様々な要因が複雑に絡み合って発生します。「遺伝だから…」と諦めるのではなく、様々な要因に目を向け、適切な対策を講じることが何よりも大切です。
今日から始められる女性の薄毛対策とは?

女性の薄毛は、日々のちょっとした心がけや正しい知識で改善する可能性があります。ここでは、今日からすぐに始められる、効果的な薄毛対策をご紹介します。
髪と体の土台を整える生活習慣
健康な髪は、健康な体から生まれます。まずは、髪が元気に育つための「土台」を整えることから始めましょう。
バランスの取れた食事
髪の主成分はタンパク質です。良質な肉、魚、卵、大豆製品などを積極的に摂りましょう。また、髪の成長を助けるビタミン(特にB群)やミネラル(亜鉛、鉄分など)も重要です。無理なダイエットは栄養不足を招き、髪にも悪影響なので要注意です。

質の良い睡眠
髪の成長を促す成長ホルモンは、主に睡眠中に分泌されます。寝る前のスマホを控えたり、リラックスできる環境を整えたりして、ぐっすり眠れる工夫をしましょう。
ストレスとの上手な付き合い方
ストレスは、自律神経やホルモンバランスを乱し、頭皮の血行不良を引き起こすことがあります。完全にストレスをなくすことは難しいですが、自分に合ったリラックス方法を見つけて、心身のバランスを保つことが大切です。
頭皮と髪に優しい正しいヘアケア
日々のヘアケアは、髪と頭皮に直接影響を与えます。よかれと思ってしているケアが、実は薄毛を加速させている可能性もあります。
以下を参考にヘアケア方法を見直して、今日から正しいケアを心がけましょう。
頭皮に優しいシャンプー選び
洗浄力が強すぎるシャンプーは、頭皮に必要な皮脂まで洗い流してしまい、乾燥や炎症の原因になることがあります。髪や頭皮に負担の少ないアミノ酸系シャンプーなど、マイルドな洗浄成分のものを選びましょう。

正しいシャンプー方法
シャンプーを手のひらでしっかり泡立ててから、頭皮に乗せます。指の腹を使って、頭皮を優しくマッサージするように洗いましょう。爪を立てたり、ゴシゴシ強く洗ったりするのはNGです。すすぎ残しは毛穴詰まりの原因になるため、地肌までしっかり洗い流しましょう。

ドライヤーの使い方を見直す
ドライヤーの熱は、髪や頭皮にダメージを与えます。乾かす際は、頭皮から20cmほど離し、熱を一点に集中させないようにドライヤーを動かしましょう。
パーマやカラーリングの間隔を空ける
化学的な薬剤を使用するパーマやカラーリングは、頭皮に刺激を与え、毛根にダメージを与える可能性があります。できるだけ、施術の間隔を空けるようにしましょう。

発毛サロンに相談する
FAGA(女性型脱毛症)が疑われる場合や、セルフケアだけではなかなか薄毛が改善しないと感じる場合は、発毛サロンに相談することをおすすめします。
発毛サロンでは、あなたの薄毛の原因や頭皮の状態を詳しく診断し、一人ひとりに合わせた最適なアドバイスやケアを提案してくれます。
プロの目線で的確なアドバイスをもらうことで、これまで知らなかった自分に合ったケア方法が見つかるかもしれません。専門的なアプローチで、あなたの薄毛の悩みに寄り添い、改善への道をサポートしてくれるでしょう。
まとめ
女性の薄毛は、デリケートな悩みだからこそ、誰にも相談できずに抱え込んでしまいがちです。しかし、「遺伝だから…」と諦める必要は全くありません。
今日からできることを少しずつ始めてみましょう。もし「もっと積極的に薄毛対策をしたい」と感じたら、ぜひ発毛サロンに相談することも考えてみてください。あなたの髪の悩みが少しでも軽くなり、自信を取り戻すお手伝いができれば幸いです。